偏愛の食
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京都・祇園祭でお土産に買ったかわいすぎる限定スイーツの末路

maikotokyoto
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7月。私にとって7月は祇園祭を意味する。
いや、それ以前にコンチキチンの音と刺すような暑さを感じて初めて一年が始まる。
そう言っても過言ではない。

今回はそこで見つけた、お菓子の話をしよう。

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祇園祭で見つけた、季節限定うちわ型お菓子

かわいい審美眼が0.1秒で即決する

それは前祭の宵山での出来事。
京都の盆地特有の重たい暑さ、人の熱気、ライトアップで鮮やかさを増した山鉾、赤い提灯とコンチキチン、粽を売る声。夜の四条通は祭独特の雰囲気に包まれていた。

はぐれないようお互いの位置を確認しつつ、思い思いに写真や動画を撮って過ごし、合流して山鉾の授与品を覗く。これが私と友人の宵山ルーティーンだ。

いくつか見て、我々は月鉾に辿り着いた。
そこでとある授与品に目が留まった。
うちわ型のお菓子だ。クッキーのような焼き菓子にアイシングで絵が描かれている。かわいい。しかも外箱は京都で人気のSOU・SOU(ソウソウ)のテキスタイルじゃないか!やはり人気なようで多くの人が気にしている。

私は普段、自分のために”かわいいから”という理由でお菓子を買うことはほぼない。
ただ、とあるご婦人に贈るために常日頃からかわいくておいしいお菓子にはアンテナを張っている。よって目は肥えている方だと思う。

私の審美眼は0.1秒で、かのご婦人への贈り物に相応しいと判断した。
絵葉書ととも送れば、きっと喜んでいただけることだろう。

実にいい夜だ。
ライトアップの時間が過ぎても帰りたくなかった。

夏たより、届かず

旅行を終え、家に帰り着いた。
こういう時、人は「我が家がいちばん!」というそうだが、私はずっと旅行でもいい。むしろ、帰れば真っ先にスーツケースのタイヤの汚れを落とさないといけない。
手を汚しながらタイヤを拭くたびに、帰ってきた実感が嫌でもわいてしまう。
これが最も苦痛だ。だから帰りたくなかった。私は疲れているんだ!
お前は米の研ぎ汁の如く、
延々と汚れが落ちないな!

さて、翌日。
タイヤ掃除の疲れも癒え、買ってきたお菓子について調べてみると、亀屋良長のものだった。京都の老舗和菓子店だ。
近年だとトーストにして食べる「スライスようかん」が大ヒットしている。私は羊羹がダメなので、まだ食べたことがない。

妄想でよければ食レポしよう。
温められてねっとりとした羊羹の甘さとバターに閉じ込められた沖縄の塩が効いて最高だ。あっという間に食べてしまった。最初のひと口目で上顎が死んだのは内緒だ。

私が買ってきたお菓子は「夏たより〈祇園祭〉」という。毎年祇園祭の7月に販売され、下旬を過ぎると〈大文字〉に変わるんだそう。それもいいな。

そして、私は帰ってから非常に忙しかった。
1ヶ月くらい記憶がない。
そして、カウンターに置かれた箱に気付く。
なんだ、これ──

それはシャレた箱だった。ん?んんん?
そうだ、これはご婦人に贈るために買ったお菓子。なぜここに?
当たり前である。お菓子はひとりでは彼女の元へ行くことなどできない。

ちょっともうタイムリーじゃないよね。
わが交友活動 楽にならざり ぢつと箱を見る
キミ、うちの子になるかい?気づいたら箱に話しかけていた。
私は疲れが溜まっていた。

そして、夏たより〈祇園祭〉は、誰にも届くことはなかった。

かわいいは正義。かわいくてごめんね。かわいかったらいいじゃない

そういうわけで、夏たより〈祇園祭〉は残暑のコーヒータイムのお供となった。

見た目は100点である。
ちょっと素朴な絵がまたいい。

では、いただこう。

ちなみに、このお菓子はオフィシャルのXアカウントによると──
卵をあえて使わないことで素材本来の風味がさらに引き立ち素朴な味わいに仕上がりました”とのことだ。

うん、確かに。非常に素朴である。歴史を感じる舌触り。

ジャンルで言うと、福岡の二○加煎餅(にわかせんぺい)だ。こちらの方が現代的な味かな。
二○加煎餅には卵が入っている。なるほど。

そんなわけで、かわいいうちわで残暑のひとときを、目から存分に楽しんだのであった。
例の箱はというと、実はあの柄は手拭いを持っているほど好きなので、シール入れにした。そういえば今はどこにあるんだろう。あの箱は放浪癖があるかもしれない。

ご婦人に今年こそ贈りたい!
京都の祇園祭限定スイーツ

実は他にも京都では祇園祭の時期だけの限定スイーツがある。
ご婦人へのお土産にメモしているのをせっかくだからここで共有したいと思う。
そんなわけで、日持ちするものがメインだ。
“夏でも贈れる”を基準に、見た目と気持ちで選んでる。

  • 【亀屋伊織(かめやいおり)】団扇
    《要予約/干菓子専門/憧れ枠》
    “仕事”の美意識を感じる一品。祇園祭の干菓子もあるらしい。推しのご婦人に贈るならここが最終奥義。
    「亀屋伊織の仕事」って本で知ったお店。祇園祭の干菓子もあるらしいので食べてみたい(あ、自分の願望が出てしまった)。リンク先で試し読みができるからどんなお菓子かみて欲しい。京都好きなら惹かれるはず。
  • 【鼓月(こげつ)】デザインプレミアム千寿せんべい
    《全国で買える/安定の贈答枠/夏の変化球》
    千寿せんべいといえば超定番。なんですが!これはさらに上をいくプレミアムで祇園祭にちなんだイラスト入り。味もプレミアムらしい。
    個人的にはレモン味の千寿せんべいが気になってる。
    こちらのご子息は確か、長刀鉾の御児さんを務められた気がする。さすがだ。
  • 【亀廣保(かめひろやす)】蛍
    《背筋が伸びる老舗/干菓子専門/憧れ枠》
    祇園祭限定ではないけど、夏だけのお菓子。琥珀色で蛍の光を表現した有平糖(あるへいとう)。虫を模したお菓子というのはちょっと珍しい。
    祇園祭のうちわの干菓子もあってかわいいんだ。
  • 【亀廣永(かめひろなが)】したたり
    《まちかど名店/誠実お仕事系/押さえておきたい一品》
    黒糖を生かした寒天。「菊水の井戸」に縁の深い菊水鉾に献上する琥珀羹だ。見た目は特にかわいいとかはないけど、京都好きとしては一度はチェックしておかねば。人気すぎて通年で買えるようになったらしい。

祇園祭は7月1日からの1ヶ月間。
一般人が参加できるのは主に宵山と巡行の日の行事ぐらいだが、それ以外の日でも街の雰囲気もいつもと違うし、今回紹介したような限定のお菓子だって楽しめる。
大阪と京都はすぐ近く。新幹線なら15分くらいだ。
大阪万博のついでに、ちょっと足を伸ばしてみるのもいいだろう。
来年は祇園祭に行こう。帰り道、きっときみはそう思う。

興味はございますかな
【京都の夏の風物詩】夏越の祓と屋根の上のちっさいおっさんによる京都浄化システム
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まいこ
旅と偏愛の変換装置です。 神話、仏像、ご当地スーパー。 すべてがちょっとエモく見える仕様。 考察の余地や誰かの愛があるものが好き。 非接触共鳴型偏愛家
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