なぜ5月16日?太宰府天満宮の仮殿から見えた、1000年越え友情物語

太宰府天満宮の仮殿が役目を終える日。
カレンダーを眺めていてある違和感に気づく。
なんでこの日なの?
偏愛センサーに導かれ、
私はある友情物語にたどり着いてしまった。
WHY? 5月16日への違和感

2026年、
仮殿がその役目を終える。
福岡にある太宰府天満宮は、
学問の神様、菅原道真公を祀った神社であり
天満宮の総本宮であり聖地だ。
本殿の大改修に伴い、
仮殿で3年間、菅原道真公をお祀りしていた。
藤本壮介さんの手がけた
森のように美しい社は、
カーサブルータスにも取り上げられたほど。
シンプルなのに、なぜかずっと見ていたくなる。
あんな神社、私は他に知らない。
私も2度ほど季節を変えて訪れたが、
できれば全ての季節で見てみたかったな、
と思う。
そして、拝観終了日が
公式サイトに掲載された。
2026年5月16日。
そっか、もう観れないのか。
あんな生命力に溢れた社は
二度と創られないかもしれない。
失う悲しみよりも、
この目で見ることができた
喜びを噛み締めよう⎯。
気持ちの切り替えを試みながらも
それでも諦め悪く
カレンダーを見る。
やっぱり行くの無理だよね。
土曜日か…。
ん?!土曜日???
WHY? 土曜日?
日曜日じゃなくて?
なんだか妙に引っかかった。
日曜日が炙り出す愛の物語
太宰府天満宮は、
福岡が誇る人気の観光名所!
なんと参拝者数、
京都の伏見稲荷と同じ年間約1,000万人。
まっ!?
だからこそ、拝観最終日が
参拝者の多い日曜日ではないことに
違和感を覚えた。
偏愛センサーがぴぴっとなる。
なんか神道的な理由がありそうな気がする!
調べてみると、5月16日は
「開洋忌(かいようき)」と呼ばれる、
太宰府天満宮の誕生日みたいな日だった。
しかも、そこには友情という名の
愛の物語があった。
完全に私の得意分野じゃないの!
知りたがり暴走列車出発です。
牛と酒と愛と。5月16日物語
むかしむかし、あるところに
味酒安行(うまさけのやすゆき)くん
という人物がいた。
彼は、無実の罪で
大宰府に左遷された菅原道真公を
献身的に支えてたんだって。
太宰府での道真公の扱いは
それはひどいものだったみたい。
家族と離され、
仕事は役職だけでさせてもらえず
まともなお給料もない。
住むのは、ボロボロの家。
終わることのない孤独。
日中は、ひたすら仏教の経典を読み、
天に向かって祈る日々。
その絶望的な暮らしの中での楽しみは、
味酒くんとの漢詩づくりだった。
いやさ、この詩がめっちゃ切ないの。
道真公のピュアピュアな心が本当にツラい。
頭脳明晰だけど、純粋すぎたんだね。
そんな道真公にとって、
味酒くんと詩を作り、語りあった時間は
どんだけ救いになったんだろう。ひっく…
味酒くんが発明したらしい
梅ヶ枝餅(のルーツ)は、
きっと道真公の心も温かくした、
そう願わずにはいられないよね!うぅっ。

でも、味酒くんの励まし虚しく
道真公は失意の中、太宰府にきて2年で
その生涯を終えてしまうんだ。
味酒くんたちは、道真公が残したという
「人にひかせず牛の行くところにとどめよ」
という遺言に従い、牛車に亡骸を乗せ
彼が住んでいた浄妙院を出発した。
すると、なんてことでしょう!
牛は勝手に歩き出し、ある場所で
パタリと動かなくなってしまったではないの。
ここが、のちの、
太宰府天満宮の本殿が
建てられる場所である。
で!
その場に埋葬されることになったんだけど、
道真公は当時罪人という扱い。
手厚く葬ることは叶わず、
そこに盛り土をすることしかできなかった。
でも、味酒くんは諦めなかった!えらい!
友情なのか、忠信なのか、
とにかく彼はずっと
道真公の無念を思い続けた。
京都の朝廷や世間の目が緩むタイミングを
じっと伺ってたんだろうね。
道真公の死去から2年後、
やっと小さな祠を建てることができた。
それが5月16日だ。
それからというもの、
彼は一生をかけての御霊を弔い続け、
道真公の直径一族、西高辻家(旧・高辻家)が
太宰府天満宮を引き継ぐまで、
彼の子孫である味酒家が守っていた。
てかね、実はそれは今も続いてるの。
今でも、太宰府天満宮の神職のトップ2は、
「西高辻さん」と
「味酒さん」が担ってるんだ。
すごくない?
1100年以上続く道真公と味酒くんと友情。
道真公の最期に、
彼という存在がいてくれたことに
目が溶ける。
偏愛家プレゼンツ・味酒くん愛の大作戦

ところで、今回の5月16日にまつわる
友情物語を知って、
もしかして…と思うことがあった。
聞いてもらってもええか?
それは、味酒くんは
初めから道真公を埋葬する場所を
決めていたのでは?という
偏愛家による夢仮説だ。
きっかけは、牛が止まった場所。
埋葬できるくらいだから、
偶然にも更地だったのかな?と思っていた。
ところが調べてみると、
そこは、安楽寺というお寺の門前だった。
しかもこの安楽寺、
実は味酒くんのお仲間
(あるいは弟子と言われている)の
道真公を慕う僧侶が建てたばかりの
新しいお寺だっていうじゃん!
もし、牛車を引いてた牛が、
この寺とゆかりのある牛だったら?
牛にしてみたら、
ただお家に帰ってきただけってことない?
まさかの優しすぎる出来レース!?
心神喪失の道真公が
不思議な遺言を残したというのが
味酒くんによる優しい演出だったら?
あぁ見える、勝手に見えるぞ。
味酒くんの気持ち。
偏愛家の妄想眼が発動する。
このままでは、
誰も来ないような場所に埋められて
終わってしまうかもしれない。
国を恨まず、ただ静かに祈り、
美しい詩を詠んで
亡くなっていった優しい
大切な人のためにできることはないか。
泥をかぶる覚悟で仕掛けた、
命がけの嘘と優しさが
そこにはあったかもしれない。
これは、私の勝手な妄想。
優しい味酒くんのifの物語だ。
でも、でもさ、そんな風に思ったら…。
切なすぎて、みんなのこと、
ただただぎゅ~っしたくなっちゃうんだ。
新たな物語が始まる友情装置

2026年5月16日深夜、
仮殿から本殿に神様を移す
遷座祭が行われる。
2027年は、
道真公が亡くなって1,125年。
きっとこれからも
二人の友情は続いていくんだ。
そう思うと、うれしくなった。
彼らの物語を知った今、
私にとって太宰府天満宮は、
神様に祈りを捧げる場以上の
存在になったと思う。
“愛が積み重なる友情装置”
本殿の前で泣いてる情緒が怪しい人がいたら
それは私かもしれない、
あるいは
この記事を読んでくれているあなた⎯。
だったらいいなと思いながら、
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